発売日:2011年
前々作では旧地獄、前作では魔界というかなりハードな異変(難易度)が続いたためか、今作は全体的に異変も難易度もフワッとしている印象。良く言えばクセがなく、悪く言えば凡庸なゲームと感じるかもしれない。どう捉えるかはあなた次第。
難易度早見表
難易度は体感です。
☆☆☆☆★・・・簡単。因みに東方に簡単な作品はありません。
☆☆☆★★・・・ギリギリBGMを聴きながらプレイできるレベル。楽しい。⇦ココ!
☆☆★★★・・・BGM?流れてたっけ?
☆★★★★・・・イライライライラ(無言)
★★★★★・・・二度とやるかこんなゲーム(エンドレス)
物語のあらすじ
――神霊は自分を受け入れてくれる人を求めているようだった。
暗くて土くさい霊廟の中。霊達の幽かな灯りが辺りを照らすが、
すぐに闇に吸収され、全容を明るみにさらす事が出来ない。そこで神霊は悟るのだった。
我々個々人の、稼ぎたいとか弾幕に当りたくないとか、ましてやスペルカードを使いたいとか、そんな小さな欲を聞き入れる者など幻想だと。
その程度の欲は結局自らの努力無しには成就されないと。
それでも一縷の望みをかけて神霊は一心不乱に闇を進む。
そうして自分が生まれた原因も掴めぬまま、無に帰すのだ。その様子を見てほくそ笑む者がいた事に気付かぬまま果てるのだ。
復活が近いことに笑みを浮かべ――
そして復讐を誓った。東方神霊廟 ~ Ten Desires.
神霊とは神様になる筈の霊であり、人の欲が具現化したものである。
なぜ神霊が突然幻想郷に湧き出たのか?
その原因を突き止めるために、まずは霊に詳しいあの人(?)の場所へ向かいます。
キャラ紹介
1面ボス:西行寺幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)
二つ名:彷徨わない亡霊
能力:死を操る程度の能力
おまえのような1ボスがいるか
でお馴染みの西行寺幽々子。
暇かよ。
とにかく立ち位置の難しい曲でした。
ゲーム的に一面ボスらしさを出さないといけないので、前の曲の
アレンジとかそういう方向は止めました。
今回は主人公達にヒントを与える、ただの町人Aになっています。(東方神霊廟 Music Room より)
冥界の支配人がただの町人になったらこんな感じの音楽になりました。
良くも悪くも普通。もう少し本来のキャラの雰囲気を出してくると思ったのですが…
新キャラでもないので、この曲の印象は薄いですね。
2面ボス:幽谷響子(かそだに きょうこ)
二つ名:読経するヤマビコ
能力:音を反射させる程度の能力
ヤマビコの妖怪。ぎゃーてーぎゃーてーぜーむーとーどーしゅー。
最近命蓮寺に入門したヤマビコの妖怪。なんとヤッホーしたら…ヤッホーと返ってくきます。
最近は永夜抄で出てきたミスティア・ローレライと「鳥獣伎楽」というパンクバンドを組んでいます。ちなみにデスボ担当らしいです。マジ?
幽谷 響子のテーマです。
今の人でも山に行ってヤッホーって言いますかね?
意外と恥ずかしくて大声出せなかったりしませんか?
山彦も暇でしょうねぇ。そりゃ仏門にも入りますよ。
ちなみに海に行ってバカヤローととか叫ぶと漁師さんが驚きます。(東方神霊廟 Music Room より)
ポンポンと可愛い和風(?)メロディ。
神霊廟はこういったフワッとした曲が多かった気がします。
だから印象もね…フワッとしてる。
3面ボス:宮古芳香(みやこ よしか)
二つ名:忠実な死体
能力:何でも喰う程度の能力
キョンシー。体内は防腐剤でいっぱい。
「何でも喰う」能力で戦い中に傷ついた体を、そこらへんの物を食べることによって回復します。
弾幕は大したことありませんが、持久力が半端ないため、倒すのには結構な時間がかかります。
宮古 芳香のテーマです。
キョンシーといえど、基本はゾンビなのでそれっぽいエキゾチック
なイントロにしてみました。しかしこの曲を書いていて途中で気付
いたのですが、イントロはピラミッド風って感じですよね。
それってゾンビじゃなくミイラなんじゃないかと……(東方神霊廟 Music Room より)
ピラミッドの祭壇とかでながれてそう(適当)
ずっとフワッとした曲ばかりでしたが、ようやく私好みの曲がきてくれました。
「3面ボス曲にハズレなし」
これ割とマジなので、東方の曲聴くときは参考にしてみてください。
4面ボス:霍青娥(かく せいが)
二つ名:壁抜けの邪仙
能力:壁をすり抜ける程度の能力
邪仙。芳香の主人であり、東方史上初の人妻。⇦重要
3面ボスの宮古芳香の主人であり、戦いの時も芳香を使って弾幕戦を行います。
元々は人間でしたが、修行を重ねることで仙人となり、性格が悪いので邪仙になりました。
能力の「壁をすり抜ける」能力というのは、幽霊みたいにすり抜けるのではなく、頭に刺さっているかんざしで壁に穴を開けて侵入しています。
それって「壁に穴を開ける」能力では…??
霍青娥のテーマです。
邪仙です。色んな術を使う手品師みたいなもんです。
そんな処から怪しくて何が飛び出すか判らない様な曲にしました。
壁抜けの能力は逃げるのに便利そうですけど、余り直接戦闘向き
じゃないですね。ぬりかべにはクリティカルですけどね。(東方神霊廟 Music Room より)
完全に和風ポケ○ン曲。
名曲なんだけど、なんか聴いたことあるなあ・・・という印象が拭いきれないです。
名曲なんてそんなものですけどね。
5面道中ボス:蘇我屠自古(そがのとじこ)
二つ名:神の末裔の亡霊
能力:雷を起こす程度の能力
亡霊。ビリビリ大根。
今から1400年前の古代日本にて猛威を奮っていた豪族、蘇我氏の者のひとりの死後霊。
尸解仙(しかいせん)の豊聡耳神子(後ほど紹介)に使える人物であり、彼女の門人でもあります。
元々、彼女も尸解仙(一度死んだ上で仙人になること)となる予定だったのですが、当時、因縁の相手だった物部布都(後ほど紹介)に謀られ、仙人に復活するための肉体が無くなってしまい、今のような亡霊となりました。
亡霊=雷のイメージは、学問の神様で有名な菅原道真が元ネタでしょうね。
5面のテーマです。
狭い洞窟を駆け抜けてきたので、今度は対照的に空間的に広がりを
感じる曲にしました。
地底に大空間があったりすると興奮しますよね。
そんな人間の高揚感を感じられるといいなあと思って作りました。(東方神霊廟 Music Room より)
5面の割には静かな曲だなという印象でした。
ここからステージがガラッと変わるので緊張感が上がります。
う〜ん、それにしても思い出ないなあ・・・。
5面ボス:物部布都(もののべのふと)
二つ名:古代日本の尸解仙
能力:風水を操る程度の能力
尸解仙(自称)。放火魔。アホの子。
キャラ、曲ともに私のお気に入りキャラです。
5面ボスの中では一番弱い部類に入る可愛いやつ。
神子や屠自古(失敗に終わったが)と共に尸解仙となった・・・のですが、あくまでも自称なので完全に成功したかは微妙。
その昔、日本に仏教が伝来した頃、物部氏(神道派)と蘇我氏(仏教派)の覇権争いが起こりましたが、物部氏、つまり神道は見事に敗北し、宗教においても仏教が実権を握るようになります。
そんな過去の恨みから布都は命蓮寺によく火を付けます。これから毎日寺を焼こうぜ。
能力の「風水を操る能力」というのは、言い換えれば「気の流れを操る能力」です。具体的には気の流れを変えることで、その場の運気を変えたりすることができます。戦闘ではあまり使われません。
物部 布都のテーマです。
物部さんですから曲の読み方は「おおみわしんわでん」です。
時代物でも、古墳時代から飛鳥時代をテーマにしたゲームって少な
い気がします、イメージが湧かないからかな?
この曲は、飛鳥っていう響きだけでイメージしました。あすかー!(東方神霊廟 Music Room より)
和風メロディに繊細な和音、ついつい刻んでしまうリズム、カッコよすぎ。
神霊廟の曲は正直、あまり好きではないのですが、この曲は文句なしにカッコいい。大好き。
公式のアレンジもあるから、気に入ったらぜひ検索してみてくれ〜!!
6面ボス:豊聡耳神子(とよさとみみのみこ)
二つ名:聖徳道士
能力:10人の話を同時に聞くことができる程度の能力
聖人。みなさんご存知聖徳太子がモチーフ。飛鳥文化アタック。
最近、現実世界で架空の人物だと言われるようになってしまったため、信仰を集めるために幻想郷にやってきた聖人です。
仏教を信仰している命蓮寺とは犬猿の仲みたいなもので、事実、彼女の復活を阻止するために、命蓮寺は神子の霊廟の真上に建てられました。こんな真似ヤクザでもしませんよ。
能力の「10人の話を〜」は、ただ聞くだけでなく、その対象の欲や本質まで理解できるので、対象の過去や未来を予知することもできます。
333東方神霊廟 6面ボス【原曲】聖徳伝説 ~ True Administrator
豊聡耳神子のテーマです。
知らない人はいない歴史上の偉人がモチーフになっています。
曲は力強く、そして格好良くなければ失礼だと思ってこんな感じに。
最近になって急に架空の人物にされかかっていますが、そんな事も
あって幻想郷にお引っ越しして頂きました。ありがたやー(東方神霊廟 Music Room より)
ドッシリと、しかし相手を威圧するような雰囲気はなく、軽やかでスマートな曲です。細マッチョですね。
それにしても聖徳太子と聴いたら、青ジャージの彼が真っ先に思い浮かんでしまいます。ちなみに彼女は飛鳥文化アタックしません。
EXボス:二つ岩マミゾウ(ふたついわ まみぞう)
二つ名:化け狸十変化
能力:化けさせる程度の能力
化け狸の頭領。実はWin版東方で初のメガネキャラ。
神子が復活し人間と妖怪のパワーバランスを危惧して、前作の東方星蓮船のEXボスとして登場した封獣ぬえが、外の世界から呼び出した結構強い妖怪です。まあ着いた時には主人公が神子を倒していたのですが。
妖怪らしい能力に妖怪らしい性格、東方で一番妖怪している妖怪です。
ほぼ公式でおばあちゃん設定なので、知識と経験が豊富。つまりお助けキャラとしては最強。みんなのマミさん。
二ッ岩 マミゾウのテーマです。
狸感たっぷりに仕上げました。
狸も狐も人を化かすイメージで被りますが、狸の方がのんびりして
いるイメージなんですよね。だから弾幕戦闘には向かないかと思い
ましたが、案の定、弾幕は何か別の物に変化して……。(東方神霊廟 Music Room より)
ポンポコ曲。危険な妖怪というより、愉快な妖怪ですね。
弾幕が色んな形に変化するので、見ていて楽しいです。
ちなみに化かされるなら狐より断然狸派です。優しそう。
初心者おすすめポイント
いかがだったでしょうか。
最後に今回紹介した東方神霊廟のおすすめポイントを紹介します。
「難易度が易しめ」
→前作、前々作がかなり難しかったからか、今作はかなり易しめに作られています。
特に5面と6面が過去の作品と比べるとかなり優しいレベルなので、初心者にはちょうどいいかもしれません。
「妖夢ちゃんが使える」
→しかもめっちゃ強い。完璧。
総評
Win版東方の8作目『神霊廟』ですが、初心者にはオススメできます。
難易度が易しめで、しかも自機キャラも4体いるのでやりこみ要素も十分。
ただ、これは主観的意見なのですが、全体的にBGMが微妙…。
ゲームのBGMとしては優秀なのですが、東方のBGMとしては印象に残りづらい曲が多めな気がします。完全に主観ですが。
それさえ気にならなければ、かなり完成度の高いゲームだと思います!
また、他の作品のキャラも知りたいという方は下の記事をご覧ください。
それでは