学生時代の僕といえば、それはもう毎日勉強と部活に明け暮れて楽しいけどキツイ、キツイけど楽しいの毎日を過ごしながら、ある日クラスの気になるあの子に血迷って告白なんかしちゃて結局フラれてでもクラスの友達は僕のことを「勇者だ」とか讃えてくれて帰り道に奢ってくれたLチキの味は今でも忘れないよ。
まあ、嘘ですが。
僕の青春の半分は部活、そしてもう半分は東方Projectでした。
日中は部活、夜はニコニコ動画を漁りながらお気に入りの東方二次創作を見たり、原作のSTGで脳を焼き焦がす。そんな青春。
当時流行っていたmixiというSNSの自己紹介の欄に「趣味は東方。秋姉妹が大好き。」というただえさえ東方というパワーワードがキツイのに、その中でもマニアックなキャラが好きな俺、他とは違うね!みたいな香ばしい青春。
正直東方のせいで僕の学生時代はところどころ黒く染まっているのですが、それでも学生時代に東方にハマることができたのは素直に喜ばしく思っていますし、きっとみんなも同じじゃないかなと勝手に想像しています。
今回はその理由をいくつか挙げていくという話です。
日本の文化に興味を持てる
日本という国は知れば知るほど面白いです。
例えば、誰しも一度は聞いたことがあるであろう「八百万の神」は、神道と呼ばれる日本独自の民俗信仰です。
仏教やキリスト教のようにお経や聖書などの経典を持たず、日本人の生きる道を示した神「道」はアニミズム(精霊信仰)的な考え方でありながらも、より日本人の生活に溶け込んだ独自の体系となっています。
今でも真面目に神様を信仰している人は少ないでしょうが、日本人の根源的な本質は今も昔も変わっておらず、これからも変わることはないでしょう。
堅苦しい話はここまでだ。肝心なのはなぜ東方にハマれば日本の文化に興味を持つのかです。
結論から言ってしまえば、東方の世界観の大半は妖怪や神様など日本の民間信仰が中心となっているので、東方のキャラを好きになるということは日本の文化を好きになることと同義なのです(一寸の隙間もない完璧な論理)。
自分なりに文献などを調べて本を読んでみたり、学生なら時間もたくさんありますので、直接聖地巡礼に赴くのも良いでしょう。
そして将来的には日本史の先生になるなり大学の教授になるなり好きにしてください。
年齢の垣根を超えた仲間ができる
これは僕が高校生の時の話です。
当時の僕はそれはもう未熟も未熟の16歳。世界は自分を中心にして回っていると思い込んでいるジャイアンでございます。
俺のものは俺のもの。お前のものは俺のもの。つまり東方のBGMを聴かせれば、他の人も自動的に東方のことを好きになると考えていたのです。
いつも通り自前のスピーカーをオンにし、東方の原曲を部室はおろか外にもある程度響かせる音量で流していました。さながらジャイアンのリサイタルのように。
ジャイアンのリサイタルを止める方法は2つ。1つは「もう勘弁してくれ。その雑音を今すぐ止めてくれ」と苦言を申すこと。
もっともシンプルで分かりやすい方法ですがデメリットが1つ。僕が死にます。羞恥心と自尊心に押し潰されて自我が保てなくなり、やがて息を引き取ります。
もう1つは「ええやんその曲。もっと聴かせて」と賞賛すること。素直に嬉しいですが、デメリットが一つ。オタクは突然自分の好きなものに興味を持たれると喜びと驚愕のあまり死にます。ウケる。
しかし残念(?)、こんな奴は当時の部活に存在しませんでした。
あれ?もしかして救いは無い?この地獄は一生続く?
否、救いはあったのです。それも選択肢の中にではなく選択肢の外側。未知の世界に救いがあったのです。
それは突如、部室の外から聞こえた一つの言葉でした。
「あれ?東方の曲を流している奴がいるな??」
な、、、なにーーーーー!!!!???
まさかの外来種到来。地獄に落ちたカンダタに垂らされた一本の蜘蛛の糸のように、外部の人が東方の曲に興味を持つことで僕の命は救われたのです。
しかも、その外部の人は同じ学校の生徒ではなく、当時教育実習で訪れていた大学生でした。
決して交わることのない…こともないけれど、普通であれば東方の話をすることは一切ない生徒と教育実習生。
しかし、確かにあの瞬間、年齢の垣根を超えて僕と彼は盟友となったのです。
クリエイティブな趣味ができる
東方の二次創作を漁っていると、ふと頭に浮かぶのです。「あ、俺も同人誌描きたい」と。
何でもいいのです。王道の東方手書き劇場でもいいし、流行りのMMD紙芝居やゆっくり実況、音楽のアレンジなんかも十分クリエイティブな趣味と言えます。
大切なのは「自分で何か新しいものを作ること」であり、そのクリエイティブな経験は将来的(就活時とか)にも大いに役立ちます。
二次創作に寛容な東方界隈なら、お手本とも呼べるような作品が無数に存在しますので、他作品を見ながらインスピレーションを沸騰させていきましょう。
ちなみに僕は東方をきっかけにギターを始めました。始めてから4年経ちますが今でも大切な趣味の一つです。
東方以外の知識が増える
おそらく東方にハマったほとんどの人が享受するメリットはこれ。原作を楽しみながら原作以外の知識が増えるって素敵じゃないですか?
そもそも東方の同人誌やMAD・MMDなどの二次創作物には、必ずと言っていいほどに東方以外のテーマが存在します。
普通、世の中に存在する無数のテーマを取り入れるには、それぞれ単一に経験するしかないのですが、二次創作ならば元の創作物(東方)と創作物以外のテーマを一辺に経験することができるのです。
例えるならキックベースでしょうか。野球のルールでサッカーをやるというわんぱくっぷりはまさにスポーツ界の二次創作と言えるでしょう。
参考程度にですが、個人的にオススメな二次創作楽曲を紹介している記事があるので暇な時にでも読んで聴いてください。ついでに好きになって。
人生が楽しくなる
人生は単純です。彼氏彼女ができれば嬉しいし、財布を落とせば悲しい、気の会う友達といれば楽しいです。
つまり、東方は楽しいのでハマれば人生も楽しくなります(名推理)。
さあ、難しいことは考えずにまずはYouTubeやニコニコ動画で東方の二次創作動画を楽しむんだ!具合が良ければそのまま原作を買ってSTG、興味が湧いたら自分で二次創作してみよう!いえい!
終わりに
いかがだったでしょうか。
タイトルに「学生時代に〜」と書きましたが、もちろん大人になってからハマっても問題ありません。自分のペースでズブズブとハマってください。
良い東方ライフを。
このブログでは東方ファンに向けた記事をいくつかご紹介しています。そちらも合わせてご覧ください。
それでは